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保育士の一言で傷つくこと

今回は、カウンセリングに来られたクライアントさんのお話をもとに、
「先生の何気ない一言が心に深く残ってしまうこと」についてお伝えします。

「可哀想なので」その一言から始まったモヤモヤ

保育所にお子さんを預けている保護者の多くは、働いている方が多いかと思います。
家事、育児に仕事、一生懸命に家族を支えるために頑張っているママ達。
私自身も子ども3人共保育所で大変お世話になりました。良い先生にも恵まれましたが、
私も先生方の言動で、仕事を優先した自分に対しての戸惑いや怒りを感じたこともあります。
今回のお話を聞いて共感する気持ちもあり、寄り添いながら聴いていました。

クライアントさんは、保育所でお子さんの発表会後に仕事があり、事前に保育所へ「そのまま預かりをお願いします」と伝えていました。

すると後日担任の先生から、
「その日は仕事ですか? 預かる子が少ないので、〇〇ちゃんが可哀想な思いをしてしまうかもしれませんね」
と声をかけられたそうです。

その瞬間、胸の奥がギュッと締めつけられるような感覚になったようです。

「あぁまたか、私は他の保護者と違うのか」
「仕事だから仕方ないと割り切って伝えていたはずなのに、
“私は娘に可哀想なことをしている母親なのかな”と責められた気がして…」

それからというもの、ふとした瞬間にその言葉が思い出され、
・送迎のたびに先生の顔を見ると何を言われるのかが怖い
・私は、子どものことをよく見てあげられない親なんだ
・必要以上に先生に気を遣ってしまう
そんな状態が続いていたそうです。

なぜ、こんなにも心に残ってしまうのか

保育士さんの言葉は、悪気があったわけではないかもしれません。
子どもを思っての言葉だったと思います。 

でも「我が子が可哀想」という表現は、
親の選択や状況を一瞬で“否定されたように感じさせてしまう”強い力を持っています。

特に、
・子どものために日々一生懸命考えている
・仕事と育児のバランスに悩みながら頑張っている
そんな親だからこそ、
その一言が心の深いところに刺さってしまうのです。

私が思うに、その先生は、保護者の気持ちまで想像できなかったのでしょう。

色んなご家庭があり、それぞれ働く環境も有給、給与もちがいます。休んだ分だけ給与が減らされ不安になる方もいるでしょう。もしかしたら、今までに子どもの体調不良で早退や休みが続き、職場に伝えづらい方も。

クライアントさんはこうも話してくれました。

「時間が経っても、なぜか引きずってしまって…時々思い出して凹み
そんな自分が弱いだけなのかなと思ってしまいます。」

人は、無理に「もう気にしないようにしよう」と抑え込もうとすると、
気持ちはさらに行き場を失ってしまい、結局同じことを悩んでしまいます。

弱いのではなく、脳がネガティブな思考へと引っ張っているのです。

反芻思考から心を守るための小さなヒント

嫌な出来事や過去のトラウマを繰り返し考えて続けてしまう思考を反芻思考といいます。

このようなとき、無理に考えないようにと悩まなくても大丈夫です。
少しずつこの思考を変えるために行動していくと注意がそれていきます。

例えば

・これは相手の価値観と区切り、相手の言葉で私の在り方は変わらないと口に出す
・信頼できる人に気持ちを話す
・保育所や学校の管理職の方や市や区に思いを伝える。
・ノートに本音を書き出してみる
・散歩やジョギングをする
・反芻思考が出てきたら、お気に入りの香りや飲み物で思考を切り替えやすくする

少しずつでも、もとの自分に戻していくことが大切です。

子どもを想う気持ちは、誰かの言葉で決まるものではない

子どものために選んだ行動は
家庭の状況や価値観の中で、たくさん考えて出した答えです。

他人の一言で、その想いの価値が揺らぐ必要はありません。
今の自分ができる子育てをすること。見れない分、お家の時間で愛を伝えていけたらいい。

最後に

もしかすると今回は、先生と保護者の信頼関係がしっかり築けないままで起こったことかもしれません。
同じニュアンスだとしても、質問の仕方や伝え方、「可哀そう」を使わなかったら、、、、
保護者は傷つかず、預かる子どもが少ない事実だけを受け入れて終わったのかも。
そんなことも考えられますね。ただ今回は、先生の一言で自分を責めてしまう状況がありました。
先生方が保護者に気を使いすぎて精神をすり減らすのもいけませんが、
どんな人にどんな言葉使うのかを考えることが大切かと思います。

私も、先生として子ども達や保護者と関わることが多いので、自分の言動に注意しながら気持ちに寄り添いたいと、話を聴きながら思いました。

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